762人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
「あ、近藤さん」
総司と呼ばれていた彼がその人を見てそう言った。
ああー!!思い出した!!
近藤、土方、それに総司、おそらく沖田総司って確か幕末に活躍した人たちじゃん。
えっと……
京の浪士組、新撰組?だっけ??
ということは、私が今居るここは……
100年以上前の江戸時代末期の京都…!?
目眩がした。
でも、そう考えればこの人たちがなんで着物を着ていて、刀なんて物騒な物を腰にさげているのか説明がつく。
幕末はまだ開国したばっかりだから、洋服という文化があまり浸透していないんだ。
…………多分。
私がそうやって考えている間も彼らの会話は続いていて、
「おお、そういえば総司に渡す物が……」
と、近藤さんが取り出したのは
チリリン
小さい鈴だった。
まんまるくてキラキラした。
ウズウズ
「フニャア!!」
そして、私は猫の本能に従い彼の手にあった鈴を掠めとった。
.
最初のコメントを投稿しよう!