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「光乃ぉ…お前は罰の校内清掃明日もやれ」
幹久は顔にもの凄い影を作りながら言う
多分燈夜の考えている事を分かってしまったのだ
「頼むミキティ!明日と今日は見逃せない番組がっ!」
「ミキティに格上げすんな!てかこんなオッサンと同じと思うと気持ち悪いだろ!?」
今日こそちゃんとやれ!、と幹久は言って燈夜と燵葵を席に着くように指示する
「クソ…今日はマジで見たいテレビがあったのに…」
またサボろ、と燈夜は呟いて鞄を横にかけていつも目に入るセミロングの金の髪を見た
―まぁ、目の前にいるからなんだけどな…
ふぅ…とため息をついて燈夜は外を見た
HRが終わり燵葵がこちらに来た
「相変わらず御使のこと考えてんか?この青春男め☆」
―なんだその☆マークは…
イラッとしながら燈夜はその燵葵のすねを蹴った
「ちょっ…おま…」
すねを抑えながら燵葵はゴロゴロと左右に転がる
「ざまぁみろ」
鼻でせせら笑ってやった
・ ・ ・
そうして時間は流れ放課後になったので例のごとくサボろうとするとミキちゃん…ではなく幹久に捕まり、校内清掃をさせられて校門をでるのが7時位になってしまった
「逃げやがって燵葵、明日絶対半殺しにする」
そう、燵葵は燈夜を囮にして逃げたのだ
そう呟いた時
グギャアアアァ!
鼓膜が破れそうな位の声がしていた
「…っ!なんだこの声…?」
振り返って見てみると文字通りバケモノがいた
その目は赤くギラギラと輝き、犬のような口からはだらしなく唾液が垂れていた
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