本能寺

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歴史の表舞台に華々しく登場いたしますのは、たいていが勇ましい男(おのこ)でございます。 しかしその傍らには、常にひっそりと、花弁に露を含ませた可憐な花が咲いているのです。 たとえ無残に踏みにじられようと、荒々しく引き抜かれようと、花はそれを運命(さだめ)と受け入れ、その身を任せているのです。 これからお話しいたしますのは、戦国の世を鮮やかに彩り、そして散っていった花の物語でございます。
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