変化する日常

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「それにしても授業中に健吾(ケンゴ)が寝るなんて珍しいな」 数人で机を合わせ、昼休みの弁当を食べている最中、眼鏡をかけた男子生徒の一言。 先ほど、授業中寝ていた生徒がそこにはいた。 ちなみに起こして殴られた人物もそこにいる。 「いつもはそんなことないんだけどさ……。 なんか今日は突然睡魔が襲ってきたんだよなぁ」 健吾は自分でも不思議だと言わんばかりに首を傾げる。 そして表情が一転して不機嫌そうになり、自分のことを起こした人物をジト目で睨む。 「おかげで大翔(ヒロト)には変な起こされ方するし」 「なんだよー、俺と健吾の仲じゃないかー」 拗ねた声でいじける大翔。 弁当を食べるのを一時中断し、机に“の”を書き始める始末だ。 「従兄弟だとしてもあの起こし方はしないだろ、普通」 「け、健吾もそれくらいにしておいてあげてよ。 古坂君も反省してるみたいだし、もういいじゃない」 机を合わせている中で唯一の女子生徒がオドオドしながらも大翔の擁護に回った。 しかし、健吾は厳しく追及していく。 「あのなぁ巡(メグル)……。 今のコイツの状態を見て、どう考えれば反省してると思えるんだ? 拗ねてるだけで、謝ってないんだぞ?」 「そ、それなら健吾だって謝らなくちゃいけないじゃない」 負けじと反論をかまそうとする女子生徒。 2人は会話の中で名前で呼んだり呼ばれたりと、親しい関係のようだ。
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