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そしてまた暫くすると、女中さんが着替えを持って来てくれた。
『あっ、ありがとう』
「いえ…」
女中さんは不信感ありありな目で私を見てくる。
そりゃそうだわな、この時代じゃ私は見るからに怪しいんだろうし、それは自覚してる。
女中さんから向けられる冷ややかな視線に苦笑いを浮かべていると、佐助が助け船を出してくれた。
「えーっと、この子はねちょっと記憶が無いみたいでさぁ、この格好は異国のものみたいだよ?」
「えっ、そうでしたか!それなのに、私…」
『アハハ、気にしないで、仕方ないよ見るからに怪しいから。…ところで、これどうやって着たらいいか解んないから教えてもらえない?』
「はい、大丈夫ですよ」
佐助の説明に納得したのか、私の頼みにニコッと笑って答えてくれた。
「刹那よ、着替え終わったら先程の部屋に来るように、よいな」
『わかりました』
そう言い残して、男三人は私の部屋(仮)を後にした。
『それじゃ、よろしく』
「はい、お任せ下さい」
着替え開始----
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