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「ふざけないでくれる?俺様、真剣なんだからさぁ。…で、君は何者?」
佐助は一瞬で私の背後へと回り込み、首にクナイを突き付けた。
『お約束だな』
「今の状況解ってる?早く答えないと…」
『あ~はいはい、わかったわかった』
めんどくさいが説明してやるか。
『ん、いや…このまま佐助に殺られるのもアリだな!よし、サクッと殺れオカン!!』
「ええぇっ!?何この子ホント頭おかしいよ!!(汗)」
私が『さっさと殺れ!!』と喚いているのに対して、佐助は何故か抵抗を見せる。
最初はお前が殺ろうとしたんだろ?
さっさと殺れよ、全く往生際が悪いなぁ。
「もう、訳解んない事言ってないで、さっさと話してくれないかな…(泣)」
『めんどくさい、だから殺れ!』
…暫くこんなやり取りが続いた。
「あ~もう、ちょっと大人しくしててね」
『うわぁっ!?』
ふわっと中に浮くような感じがしたかと思うと、私はいつの間にか佐助の肩に担がれていて、そのまま佐助は何処かへと走り出していた。
『…人さらいみたいだな(笑)』
「お願い、もう黙ってて…」
黙れと言われて素直に黙るはずもなく、速いなぁなどと言いながら私は暢気に周りの景色を眺めていた。
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