第1章

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着信の無い携帯。 会社でミスばかり、しかも先日お得意様を怒らせてしまったばかりなのに。 遅刻なんかしたら、今度こそクビだ。 遅刻しても着信が無いのは、会社の人からもう見放されている証拠だ。 俺は、携帯をふんだくりバスを降りた。 奇跡的に快速に乗れた俺は、随分と遅れてしまったが、それでも会社に着いた。 泥だらけのスーツ。 恐らくは髪の毛も整って居ないだろう。俺はまだ起きてから自分の姿を鏡で見ていない。 しかし、少しでも遅れるよりは良いだろうと、会社に足を踏み入れた、 その時だった。
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