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後ろから声がかかった。
「その汚い格好でここに何の様でしょうか?」
―部長だ。
会社で一番俺の事を扱いてくれていた人だ。…もちろん、嫌みな意味で、だ。
俺は変な汗を額に流しながら振り向く。
「おや、貴方は数日前にクビになった山崎くんではありませんか。」
俺の頭が真っ白になる
「え…クビですか…?」
「そうですよ。貴方は数日前、ここをクビになった。」
耳鳴りが高音で頭に響く
「あれは見物でしたね」
「貴方は頑張っていた気分だったようですが…至らなかったと」
「私達の前で涙を流して去って行ったのですよ」
「覚えて…いらっしゃらないのですか?」
半笑いで俺に言う。
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