1人が本棚に入れています
本棚に追加
俊哉は二人の家の二階に有る俺の部屋からの腕を掴んで俺を引きずり出す。そして、一階のクローゼットの有る部屋へと連れて行った。
俊哉は俺に向けて真っ黒なスーツを放り投げた。
しかしそれすら無視しひたすら突っ立っている俺に向けて、俊哉は完全に怒った様子で俺の頬に張り手を放ち、突き倒す。
そして馬乗り状態になって、顔を真っ赤にしながら俺に向けて大声で言い放ってきた。
「いい加減に目を覚ましやがれよ。
絵美は死んだんだっ。
お前は助かったんだから元気で居てくれよ」
最初は怒っている様子だった俊哉が、体の上で泣き崩れるのを見ても、俺はなんとも思えなかった。
最初のコメントを投稿しよう!