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俺は葬儀場に着き周りに言われるまま、促されるままに絵美の目の前である会場の最前席に座った。
俺はひたすら眺めていた。焼香に来てくれた人の顔や絵美の遺影を。
涙は出なかった。
途中で訪れた上司が
「綾部君、今回は残念だったね。けれども君が助かっただけども良かった思わないとな。今回はゆっくりと休養を取って良いから」
等と言っていたがしっくり来ない言葉だった。
俺には絵美が死んだ実感は無い。そんな事より俺は周りの目線やひそひそ話が何よりも気になってしまっていた。
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