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この世は不確定に満ちている。誰にも先を見透すことは出来ない――決して。
だが、『運命』なんてものは無い。
未来は不確定要素の塊。白い絵の具があれば白くなるし、赤い絵の具があれば赤くなり、黒い絵の具があれば黒く染まる。
いわば純白のキャンバス。
無色無字で、変幻自在。
だが、それは確実にそこに『ある』。
それは確かな真実。
揺らぐことのない、真実。
過去には戻れないし、未来にも行けない。現在(ｲﾏ)しか無い。そんなことは分かりきっている。
だが、人は抗う。
無意味に……理不尽な真実に抗う。
その点で人は劣る。
日々進化する者たちに……。
前を向き、自尊心もなく嫉妬もなく、憤怒せず、怠けず、欲せず、ただ進化する。
人が畏れる――神に。
――――
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