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「お~っと~! 新作ゲ~ット!」
「こらっ! 何するんだよっ!?」
この陽気にボクの研究成果を奪い取ったのは幼なじみの天寺美嘉(アマテラミカ)だ。
ちなみにこの女の子もボクと同じく地球とエデンのハーフである。
特徴はアホ毛アンテナ。
毎日、あのアホ毛は直る気配はない。
「いーじゃーん。どうせキミチャンだって、使うために作ったんでしょ~?」
「それ、作るの大変だったんだぞっ! それと『キミチャン』て、呼ぶなっ!」
三日間、寝ずに古文書を読みあさり。
必要なものを取りに行くのに二日かかったんだ…。
山奥の密林なんかにあったんだ…猛獣から逃げるの大変だった。
「これを~こうして~こうすると~量産完了!」
言ってるそばから無視ですね…。
「美嘉…それ、試験管の数を増やして増えただけじゃないか…」
十歳の子供でも出来る…。
「だって、威力強かったらイタズラ程度にならないじゃない」
そんな事のためにボクの実験成果をつかわないでほしい…。
しかし、自分で作ったものなのに威力が解らないのも面白くない。
ここは美嘉に尊い犠牲になってもらって、実技試験するのも好ましいな。
そんなことをおもっていたらドアを開く音がした。
「それ!」
「あっ! バカッ!」
誰かわからずに投げるんじゃないよ…。
と、思いきや先ほど美嘉が投げた試験管が返ってきているのに気がつき自分に魔障壁をはった。
「うわぁっ!?」
ガラスは砕け、爆音がした後、悲鳴と共に美嘉が黒い煙を吐いて倒れていた。
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