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‥‥温かい
誰かが私を運んでくれている
一定のリズムで身体が揺れ、そのリズムはとても心地がいい‥
貴方は‥‥誰‥?
『‥‥‥‥っ』
目を覚ますと、私は大きなベッドに寝ていた
こんなふかふかしたベッド、初めて‥
辺りを見ても、綺麗な装飾品がたくさん
どこかお金持ちの家かと思った
だが、そうではない
お金持ちの人間が私を連れ帰り、手当てするなどありえない
一体誰なのだろうか
考えているとドアがコンコンと音をたてた
「あ、起きたでござるな」
『‥‥はぃ(異国の、人?)』
「失礼する」
彼は部屋に入り、私の目の前まできた
少し屈むように膝をまげ、ニコッと笑った
「はじめまして、私は朝利雨月と申すもの。貴女は‥?」
『わ、私は‥スノーです。貴方が助けて下さったのですか?』
「私と言うよりプリーモが貴女を助けたと言ったほうがよいでござるな」
『プリーモ‥?』
「私のボスです」
『ボス‥‥‥ってここマフィア?』
声が震えた
マフィアは恐い
前に嫌な事があった、マフィアに命を狙われたことだ
身体が震える、今ここに居ることが恐い
♪~~♪~
『!』
「‥‥落ち着きましたか?」
笛の音が聞こえた
朝利雨月が目を閉じ、優しく引いていた
『‥‥‥。』
「安心してください。貴女には何もしません。」
『‥‥ホントに?』
「はい」
まっすぐと目を見てくる彼
私は少し安心し、礼の一言を言う
『助けていただきありがとうございました』
「ははっ、礼ならプリーモに。今呼んでくるでござる」
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