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『恋愛の・・・・相談みたいです』
《カランッ》
俺の手からテニスラケットが滑り落ちた。
慌てて拾い、樺地を見上げる。
樺地は相変わらず顔色ひとつ変えてない。
『なぁ・・・宍戸さんの好きな人って・・・?』
冷静さを装ってみるもやっぱり声は震えたままで、自分が情けなく思えた。
『自分より・・・背の高い人の・・・ようです。』
樺地はきっと俺の気持ちに気付いたのだろう。
気を使うように答えた。
俺は樺地の答えから、宍戸さんと仲良くしている女子を思い浮かべ、言いようのない不安に襲われていた。
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