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「うん」
と碧は笑った。
「てか・・・コンテスト入賞おめでとう。
何てゆうか、碧さんの歌も美紗さんの演奏も凄い良かったよ。
切ないけど力強いみたいな感じで」
「ありがとう。
演奏前に葛城さんから力貰えたから、緊張せずに全てぶつけられたし」
「イヤイヤ、俺は特に何も・・・
てか、打ち上げで食事とか終わったんだよね?」
と勇二は照れから逃げる様に話題を変えた。
「うん、食べたよ~
お酒も少し飲んできちゃった。
葛城さんはご飯食べたの?」
「俺も食べたよ。
なら、二人共腹は満たされてるか。
この近くに美味い紅茶の喫茶店あるんだけど、行ってみない?
歩いて10分位だけど」
と勇二は軽く照れながら碧を誘った。
「うん、行ってみたい。
でも、葛城さんだからお洒落なバーとかにお誘いかな?って思ってたんだけど、何か意外だったよ~」
と碧は勇二に笑みを浮かべながら見つめた。
「・・・酒は超苦手なんだよね」
と勇二はぼそぼそと呟いた。
「可愛い~」
と言う碧が美紗に思えてきた勇二であった。
「まぁ・・・良く見た目と違うって言われるけどね。
じゃ行こうか」
と勇二と碧は潮風漂う中を喫茶店に向けて歩き始めた。
一樹は西京霊園の戦いの後仕事に戻り仕事を済ませ、今は自宅へ戻る前にロクサーヌへコンタクトを取る為に、一樹が初めて自分の意思で音戦士へと変身した、人気無い海岸へと来ていた。
一樹はメタリングに「変身」と短く叫び、一樹の身体を虹色の光が包み、爆ぜ、一樹は音戦士へと変身した。そしてロクサーヌを呼び出した。
「カズキ・・・今こうして話してるという事は、あの人がアナタにメタリングを届けてくれた訳ね」
と二年振りに聞くロクサーヌの声は相変わらず少女の様な声だった。
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