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夕日が落ちていくなか学校の屋上で敦は言った。
『美穂…好きだ…』
『…私も…あっくんのこと…好き…』
(思ってもみなかった…美穂も俺のことが好きだったんだ…もしこのまま上手くいけばついに念願の美穂との…)
二人の絡みつく視線…
『美穂…』
『あっくん…』
今やるしかないと思い、敦は目を閉じ、口を突き出すようにした。
キスが成功すればクリクリっとした大きな瞳が、スラッとした鼻が、柔らかそうな唇が、少しひかえめな胸が、健康的な脚が‥‥‥
美穂のすべてが自分のものになったも同然だと敦は考えていた。
だが…いっこうに敦の唇は彼女の唇にたどりつかない…
じれったくなって片目を目を開けてみると…
そこには…自分の家の天井があった…
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