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「…よう。今日は珍しく早いんだな。」
敦はあんな夢を見たあとだったので内心焦っていたがいつも通り話せるように努めた。
「たまにはあたしだってちゃんと起きれるんだから!!」
美穂は誇らしげに言って笑った。
「ホントたまにじゃねぇかよ…」
敦が呆れたように言うと、
「たまにでもちゃんと起きたもんっ!!」
と美穂は顔を膨らました。
「はいはい…ところで美樹は…??」
「まだ寝てる…」
美穂はぶっきらぼうに答えた。
「美穂…おまえ…起こしてねぇの…??」
「だってそれあっくんの仕事でしょ??今日はあたし料理してるもん♪」
(ちっ‥‥‥美穂が料理してるなら何も言えねぇじゃねぇか…これで文句でも言ったら…)
「美穂、起こしてきてよ。」
「ふーん…そう。あっくんは朝ご飯いらないんだぁ…」
美穂は悪戯っ子のような顔で笑った。
(これだもんなぁ…)
「わかった、わかった…起こしてくりゃいいんだろ??」
「わかればよろしい♪」
美穂はパッと花が咲くような笑顔を顔に浮かべた。
(美穂の飯はうまいからなぁ…しかも朝飯抜きはさすがにキツイし‥‥‥パパッと起こしてくるか…。)
敦は玄関を抜けてすぐにある階段を一段飛ばしで上った。
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