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そして、また半年が過ぎ桜の舞う季節になった。
4月1日…
私は彼氏がいながら、また桜の木の下に行ってしまった。
桜の木の下には彼方の姿があった。
「遥香、会いたかった。」
彼方が抱きついてきた。
「彼方…聞いて欲しい話があるの。」
「何!?」
「私、彼氏ができた…」
「えっ…」
彼方はとても悲しい顔をしていた。
今にも泣きそうな…
「ゴメン…」
「前、フラれた人…!?」
彼方は何でもお見通しだった。
「うん…」
「そっか…幸せになって…」
彼方の目から水滴が落ちた。
「うん…じゃあ、行くね。さようなら…」
「また来年ここで待ってるから。」
彼方が叫んだ。
私は振り向こうともせず走っていった。
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