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次の日から美空が起こしにくることは本当になくなった。
美空は朝早くから学校に行くから、遅刻ギリギリの俺が一緒に登校することもない。
早起きすればいいことなのだが、俺には無理だ。
自分でもどうしようもないほどだらしがない。
それが俺。
美空は学級委員長になった。
初めてみた奴にもわかるのだろう。美空は優等生オーラに満ちている。
一方俺は交通安全委員。
信号くらい守れるさ。
遅刻ギリギリでもな。
この間帰りに美空を見かけたので一緒に帰ろうとしたら断られた。
「誰かに見られて誤解されたら困るし……」
なんか聞いたことのあるセリフだ。
くそう。佐々木みたいな奴がいるからこんなセリフが生まれるに違いない。
帰る家はほとんど同じなのに……
校庭の桜の木の下を通りながら、佐々木が言ったつまらないことを思いだした。
「……ありえないよなぁ」
独り言とは、我ながら情けないと思った。
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