449人が本棚に入れています
本棚に追加
たいした高さではないから俺でも簡単に乗り越えることができた。
「美空は先に帰ってろ。こんなところに一人でいたら危ないからな」
「ちょっと!」
「大丈夫大丈夫。ところで宿題ってどんなのだっけ?」
あいにくやる気がなかったので覚えていないのだ。
「……ちょっと待って」
美空が近づいてくる。
もしかして柵越しに別れのキスでもしてくれるのだろうか。
なんて都合のいいことを考えていると、美空まで柵を乗り越え始めた。
「おいおい」
しかも俺より身のこなしが軽いような。
「よっと」
キレイに俺のよこに着地した。
残念ながら美空はジーパンに着替えていたからイイものは見れなかったが、家に帰ったらちゃんと制服から着替えるあたりも真面目だ。
一方の俺は制服のまま。
というか制服のまま寝ていた。
正直自分でもわけがわからない。
最初のコメントを投稿しよう!