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「こんな夜中に一人で帰るほうが危ないでしょ」
「バレたら怒られるぞ」
「あんただけ怒られるよりましよ。宿題忘れたのは私だもん」
おお。
やっぱりいい子だよ、美空は。
こんな子が幼なじみでよかった。神様本当にありがとう。
「ほら、見られないうちに行くよ」
俺が幸せに浸る間もなく美空はつかつか歩いていってしまった。
本当は不安なはずなのに。
強がってるのが俺にはわかるぞ。
俺だってお前の幼なじみなんだからな。
美空は一直線に職員玄関へ歩いていった。
普通はそこだって閉まっていると思うが、なんとなく言わないでおいた。
奔走する美空も可愛い。
そんな思いに勝てる俺ではないのだ。
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