第2話「学校の警備は手薄」

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「……不用心な学校ね」 「そんなわけないだろ……」 学年に14クラスもあるマンモス校だぞ。 「誰かいるのかも」 「え……まさか、泥棒?」 真顔だ。 可愛いなちくしょう。 「そんなベタな……」 話があるかい。 「うーん。でも入れるなら早く行こうよ」 「……そうだな。急ごう」 俺と美空はスリッパに履き替えた。 電気はつかなかった。 おそらく学校全体のブレーカーを落としてあるのだろう。 俺も美空も携帯電話を家に置いてきた。 手元に光るものはない。 真っ暗な校舎に、美空と二人……。
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