第1話「幼なじみは美少女」

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「いい? 起こしに行くのは今日だけよ」 俺の少し前方で美少女は振り返りながら言う。 「高校では変な誤解をされたくありませんからね」 「じゃあなんで今日は起こしたんだよー」 「起こしたくもなるわよ! 初日から寝坊とか信じられないでしょ!」 「不法侵入だぞー」 「窓の鍵くらいかけときなさい」 また前を向いてしまった。 怒っているのかはわからない。 美少女は背中で語ってはくれないんだろうな。 「今どき窓から入ろうとする奴なんかいないよ。そっちも開けといたら?」 「私の部屋は変態に狙われるからムリな話ね」 美少女はわざわざカバンを後ろに回して持っていた。 ちょうど足を隠している。 なるほど……。
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