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高校は歩いていける距離にある。
入学式が終わると、教室に入ってすぐ俺は席についた。
席は予想通り窓際の一番後ろ。
これも渡圭介(ワタリ ケイスケ)という名のおかげだ。
まあ必然と言えば必然。
渡ロワイヤルなんて奴がいたら負けるけど。
机は奇数個並べてあり、俺の隣はちょうど空いていた。
可愛い転入生でも来ればいいのにと思う。
「おい、渡圭介」
突然名前を呼ばれて振り向くと、男子生徒だった。
誰だこいつは。
妙に格好つけた雰囲気の冴えない顔した男だった。
しかもいきなり呼び捨てとは不届き千万な奴だ。
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