第1話「幼なじみは美少女」

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高校は歩いていける距離にある。 入学式が終わると、教室に入ってすぐ俺は席についた。 席は予想通り窓際の一番後ろ。 これも渡圭介(ワタリ ケイスケ)という名のおかげだ。 まあ必然と言えば必然。 渡ロワイヤルなんて奴がいたら負けるけど。 机は奇数個並べてあり、俺の隣はちょうど空いていた。 可愛い転入生でも来ればいいのにと思う。 「おい、渡圭介」 突然名前を呼ばれて振り向くと、男子生徒だった。 誰だこいつは。 妙に格好つけた雰囲気の冴えない顔した男だった。 しかもいきなり呼び捨てとは不届き千万な奴だ。
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