第0話 サクヤ

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「サクヤ・アイゼンハーグ候補生!」 意識と心臓が飛び起きる。 周囲を見渡すと、真っ赤なヤカンのように怒った教官と、クスクスと笑うクラスメートの姿が目に入った。 「サクヤ候補生! この問いを答えろ!」 前方のボードには、練習機のバーニアを使用した際に発生する熱量の計算式が書かれていた。 御丁寧に先程まで答えが書かれていた箇所は消されている。 サクヤ「……わかりません」 教官の顔がさらに加熱した。 そろそろ蒸気でも吹き出すのだろうか。 「ばっかもーん! 罰として校庭10周だ!」 サクヤ「ええっ! そんなぁ!?」 「さっさと行かんかぁ!」 サクヤ「ひぃいい!」
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