宿りし力

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腕が生えそうな時、ピクシ-が話掛けてきた。   「カミオマサルさん。私が貴方に五感と感情をあげます。」   ピクシ-が口付けしてきた。   「私は、この世界で一番感情が豊かなの。貴方はこれから色々な経験をすると思う。良く見て、聞いて、そして逞しくなってね。」   わかった。 お前の気持ちがこんなに凄いって。 ありがとな。   薄く目を開ける。 篝火の灯が揺らめいている。   「ピクシ-。感情豊かなその心で支えてやっておくれ。ホェホェ。」   目の前に老人が居る。 目を閉じて口を動かしながら。   あんたがオオクニヌシか?   「ホェホェ。立派になったのぅ。もぅヒルコとは言えないのぅ。ホェホェ。」
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