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「……頼む…もう少し寝かせてくれ……」
バレンを起こそうと、優しく体を揺すってくる仕種に答えるも、煩わしさはない。
まるで子供の頃に戻ったような感覚に、彼は目をつむったまま微笑む。
「……なあ、頼むよ、マリー……」
それでもまだ起こそうとする手に、自分の手を重ねる。
そこには自分と違い、毛のない指。
それどころか、滑らかなで皺一つない……。
「─────っ!?」
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