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パチッと目が見開き、瞬時に起き上がる。
そこには老婆、マリーの姿はなく────。
「──きっ、君は誰だ!?」
そこにはバレン同様、驚き顔の若い娘の姿。
背にある窓から照らす、朝日を全て集めたような、明るく長い金髪。
同色の睫毛に縁取られた、青い瞳。
そばかすはあるが、白く若々しい肌。
美しいというより、愛嬌のある可愛らしい女がいた。
しかし全く面識はない。
「おはようございます、バレン様」
ニッコリと笑う、その正体不明の娘をあんぐりと見ていると、マリーが部屋に入ってきた。
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