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外界と遮断された檻の中で、ずっと考えていた。
自らが犯した罪。
その罪によってもたらされた悲劇。
古くから受け継がれた武器商人という家柄。
──そしてこれからの自分の生き方。
五年という月日を使っても、その答えが出る事はなかった。
(──父上はさらに刑期が長い、か……)
バレンが五年の罰に対し、父ヴァンダリーは無期限の収容。
彼が初犯なのに対し、ヴァンダリーは何十年もの間、私欲の為に罪を重ねてきた。
自業自得というものだろう。
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