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「おい、出ろ」
鎖を外し、小突かれるように外に出された。
あまりのまぶしさに眉をしかめるバレンを振り向きもせず、兵士達は踵を返し、ガチャンと扉を閉める。
頑丈な鍵をかける音が響くと、そのまま足音が遠のく。
そしてバレンは1人取り残された。
「……こんなものか」
まさか長年いた牢屋からの解放が、こんなあっけないものとは。
会話の一つもない事に、ふぅっとため息をつく。
すると。
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