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━━━何で謙也さんは俺、いや、ヒカリと付き合ってくれたんやろか。
と、いうことを。
「なぁ、謙也さん。俺も1つ良いですか?謙也さんは俺のどこが好きで付き合ってくれとるんですか?」
━━そうや!!ここが重要なん!謙也さん、なんて答えてくれはりますやろか?
一方、謙也さんは俯いたままずっとゆうに5分ぐらい悩んだ後、それから暫くして漸く口を開いた。
「せやな、ヒカリちゃんの好きなところは可愛いところ、一緒におって楽しいこと、何より居心地がええとこ。でもヒカリちゃん、素顔の方が好きやで?」
この言葉を聞いて、俺はギクリとした。本当の俺がバレたかと思って。
周りから見たら、相当動揺しとる顔をしとったと思う。けど、謙也さんには運良くバレていなかったらしい。
「だってヒカリちゃん、化粧しとるやろ?可愛くみせたいのは分かるけど、元も十分可愛いいんやからきっと素顔の方がええよ」
━━え?今、なんて………元のが可愛い?男の俺が?謙也さん、素顔を知ったらどうするんやろうか。
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