36人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は財前光、13歳、男です。
なのに今、女装してます。
人生どこで間違えたんやろか……
時間は遡ること1時間前。
――――
俺は部長とユウジ先輩と小春先輩とで、しりとりをしていた。まぁ簡単に言えば、そもそもしりとりをしたのが間違いだったのだけれども。
「3回で罰ゲームな。勿論女装やで~」
とユウジ先輩。
勿論、というのは四天宝寺では罰ゲームが女装というのは稀では無いという事を示しており、それを知っていた俺は微塵も不思議に思わず聞き流した。
だから、その後の部長の発言にだけ驚いた。
「あ、今回は女装のまま告白つきな♪」
「いや~ん、青春ね、蔵りん★」
――いやいや小春先輩、青春って自分等に好きな男がいることが前提の話をすんなや。
まぁ、俺と小春先輩以外実際みんな居てますし、IQ200と言われとるあんたが負ける訳有らへんのやけどな。
「ほな、行くで~。しりとりのり!」
――――
「情け」
――あっ、俺の番や。ヤバいな…後一回アウトで罰ゲームやん。け…け……あっ、謙也さんや。今日話すことあったんや。
「謙也さん「あ~財前、んついた!!」
「財前が……「部長、黙っといて下さい」
部長は何か分かったように頭を撫でてきた。そして耳元で<土曜日練習の前に家来てな>って囁かれた。
その時、俺の背中には冷や汗が流れた気がした。
.
最初のコメントを投稿しよう!