2.告白

3/4
前へ
/29ページ
次へ
     ―――― 結局、部長のお姉さんのお古の制服を着て部活に行く羽目になった。 そして、部室に入った途端に千歳先輩が目を輝かせてこっちを見てきた。 「可愛いばい。白石、それもらってよか?」 その瞬間、俺を含めた4人の中に沈黙が訪れた。 「冗談ばい。それ、謙也くんにあげると?羨ましか~」 「千歳先輩、冗談は止して下さいよ。可愛いなんてあるわけ無いですやろ?」 「あ、謙也もうすぐ来るで。名前は、どうしよか、ん~……ユウジ名前貸してな。ちゅー訳で、一氏ヒカリって名乗るんやで」 俺は深く溜め息を吐いて返事をした。 いくらかして、謙也さんが部室に入ってきた。 「みんな、おはようさん!ん?白石、この子誰や?」 「おはよう、謙也。この子は、ユウジの妹なん。あ、ヒカリちゃん知っとると思うけど、これは謙也な」 俺は、嫌だったけどなるべく可愛く見えるように挨拶をした。 「一氏ヒカリと言います。よろしくお願いします、謙也さん」 .
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加