空へ

悪夢のハジマリ

目が覚めて見た景色は

真っ白な天井

一定のリズムで刻む電子音が

[生きている]という

実感を与えた

起き上がろうとして

頭をあげたら

空気が揺れた

青白く見える壁が

私に笑いかけた気がした

甘い匂いのするバラが

首を折って 涙を流した

全てが幻想の世界に思えて

夢の中に思えて

目を閉じた

瞼の裏に映る光が

生命の強さを教えてくれた