5/7
前へ
/61ページ
次へ
ベンチに座り、背もたれによりかかる。 春を予感させる風がここちよくて、ぽかぽかのお日様に包まれるかのように瞳を閉じる。 春はどうして、こうも人を眠りに誘うのだろうか・・・ 「おまたせ。」 聴き慣れた声。 彼を見た途端に・・・ あくびが出た。 「かなり待たせちゃった? なんだよ、その眠そうな顔は、もしかして… 寝てました?」 驚いて目をあけると清瀬が立っていた。 「もぅ。メチャメチャ待ったよ」 顔をくちゃくちゃにして思いっき り嫌みを言った。
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加