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二人で缶コーヒー珈琲を片手に笑った。 「今年の春も…来年もここで桜を見ような。」 コツンと頭をぶつけて清瀬が笑った。 「しかたないから、清瀬に彼女ができるまでつきあってやるか」 上目遣いで見上げると 「はいはい。おそれ多い事で。」 なんだかあきれた様に笑った清瀬は、私の頭を腕で捕まえて髪の毛をぐちゃぐちゃにした。 春が近づいていても夕暮れはまだ寒い公園で、清瀬から借りたマフラーは、彼の匂いのせいかとても暖かく感じた。 桜の木の下の 幸せな時間が流れる・・・。
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