君と歌いたかったんだ

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俺がそう聞くと 「君はどうするの?」 「・・・さあな」 「じゃあその捻くれた性格を直すために君の昔の話を聞かせて欲しいな」 「教室に戻らないのか?」 「学校の授業なんか後からでもできるしね」 そう言って俺の隣の手摺りに手を乗せた 「別に大した話じゃないぞ?」 「話したくなければ良いんだぁ、人間言いたく無いことなんていくらでもあるんだから」 「・・・そう、だな」 俺は笑顔を向けてくる彼女に目を合わす事ができなかった 「・・・言いたく無い?」 その問いに俺は頷く事しかできなかった 「そっか・・・じゃあ歌おうよ!」 「ハァ?」 真には驚かされるばかりだ 「歌って鬱な気分をふっとばそう!」 「お前・・・なんか不思議なやつだな」 「そう?」 「あぁ」 そう言うと真は少し、ほんとに少し俺に微笑んだ 「何より君と歌いたかったんだ」 「俺と?」 「そう君と・・・君みたいに歌が上手い人と歌ってみたかったんだ」 「・・・言っとくが俺は俺が好きな様に歌うからな?」
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