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お母さんは二階のベランダから私を見下ろしていたο
お母さん?なんでいるの?!
━今日はうちにいようと思ったからね、どこかいくの?そんな大荷物抱えて…
と不思議そうに私を見つめたο
あっちょっと友達のうちに泊まりにいくだけだよ!(焦)ごめんなさい内緒にしてて…
━すぐ帰ってくるの?
楽しんできてねοきおつけてね!
前日はあんなに怒鳴ってどこかへ行っちまえとか言ってたお母さんなのになんでこんな優しいんだろう…
もう帰ってこないよ…
ごめんなさい
最後に嘘ついて…
お母さん行くね!
と叫んで泣きそうになるのを必死にこらえた
それ以上いると泣いてしまいそうだったから…
絶対振り返らないから
未練なんかないんだから
と想ってつい振り返ってしまったら
お母さんはまだ二階からこちらをみていた
そしてず~っと見えなくなるまで手を振っていたんだο
余計泣きそうになって
こらえきれずに
みえないところでたくさん泣いちゃった…
こんな最後でごめんなさいお母さんお母さんお母さん…!!
…!!
仲良かった友達に少し逢っておこうと想ってたくさんメールした
ただひとりが寂しすぎたから…彼氏のうちには夜着く予定だったから時間はあった
友達は当然驚いていたよ…お母さん心配するよ泣くよきっと…ってまあ
あたりまえのようなことをみんな私に話したο
夕方お母さんに
仏壇の手紙を読んでくれ
とメールをしたんだ
しばらくしてすぐ着信があった…
ず~っと
ず~っと
ず~っと
着信はとまらなかった
鳴り響く携帯が辛すぎて着信拒否にしたんだ
縁を切るんだから!!
と自分に言い聞かせたο
友達はずっと心配していた
着信拒否にしたらすぐメールがきたんだ
お母さんから何通もο
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