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里中の友人はそう言って重いため息を吐いた
「それが仇になったんですよ」
話によれば、里中の友人にギャンブル好きが1人いたらしく、その友人が半年前、寸止めの智と交易バトルをしたようだ。
「下手の横好きみたいなヤツでずっとギャンブル漬けだったのを、雅史が交易バトルを教えてギャンブルから足を洗わせたんです」
「でも、その彼は今度は交易バトル自体をギャンブルにしてしまった?」
「ええ、だから雅史は自分が交易バトルを教えたばっかりにこんなことになったんだ、って」
はっきり言おう。
お前に罪はない。
里中が生きていればそう言ってやりたかった。
「雅史が開業資金として貯めてた金では足りなかったらしくて…次第に取り立てが厳しくなって…あんなことに」
「周りは誰もフォローできなかったの?」
「いえ、友人一同でも持ち合わせて援助したんです…でも、全然足りなくて…雅史が死んでから、知ったんですけど、借金…2000万もあったらしくて」
何…?そんな借金を返そうとしてたのか?
額が半端ない…そんなのは作り話の世界のことと思っていた。
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