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「………ところで、開業資金というのは?」
「ああ、それは…雅史、自分で美容室を持つのが夢で、いつか彼女と結婚して2人でやっていきたいって」
「里中くんに彼女がいたんだ」
「はい、小春ちゃんって言うんですけど。」
「なに小春?」
「え?ああ、間宮小春ちゃんって言います」
やっぱりだ。
里中は間宮小春の恋人だった。
はるが、寸止めの智を討つ理由(ワケ)が分かった…
「そうか、その彼女はどこにいるか分かる?」
「あの、記者さん。」
「?」
「雅史が死んで1番辛いのは、小春ちゃんなんです。記者さんの気持ちは分かります…けど、それはやめてください」
「そうだな。悪かった…では、最後にひとつだけ教えてくれないか?」
「はい」
「里中くんの…」
オレは里中の友人と別れ仕事場に戻った。
はるは、恋人の仇を討つために交易バトルをするんだ。
恋人に教えてもらった、交易バトルを…
里中を忘れたくない気持ちと、里中の仇を討ちたい気持ちとが複雑に絡んで、はるは寸止めの智と戦うんだ。
最近オレは、そこまで誰かのことを思ったことがあるのだろうか…
胸がしめつけられる…
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