アイツは突然やってきた

6/8
前へ
/48ページ
次へ
「今の」 『え?ああ…交易バトルだよ』 その時、半信半疑だった考えが確信に変わった。 「オレが探していたのはアンタだ」 『え、記者さん、私を探してたの?なんだあ!それなら言ってくれたらいいのに』 そんなこと言われても、今、知ったんだからどうしようもない 「交易バトルで負けたことがないってのは本当なのか?」 はるは、さっきまでの明るい表情と打って変わって寂しげに話し始めた。 『まあね、なぜか最後に勝つのは私なんだよね』 「なんだよ、急に暗くなっちまって」 『だって、結局は記者さんも、交易バトルで噂になっている私に会いに来たんでしょう?』 確かに、オレは交易バトルで噂になっているはるを探していた 「まあな、だけど…」 『だけど?』 「今となってはそれもよく分からん」 『は?』 酒を一口飲んで、オレは話を続けた。 「アンタ自身にも興味があるんだ」 はるは、再び明るい表情に戻った。 『や、やだな。からかわないでよ~』 「からかってねえよ。よく分からんけどアンタに惹かれる部分があるんだよ」
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加