古びた鳥居

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オカルトマニアを自称している沙弥は、日本各地の心霊スポットを、メジャー・マイナー構わずに集めていた。 既にその知識量は、語らせれば数日は口を閉じないほどになっているのだから、どれだけ片寄った愛情を向けているのかが分かるだろう。 オカルト好きという趣味を開けっ広げにしているのに加え、人目憚らぬその態度。 同級生からブキミちゃんと呼ばれているのを、孝太は知っていた。      
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