古びた鳥居
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「あの雑誌って、ドレだ?」 孝太はうんざりしたように言った。 沙弥の自室を思い出す。 無節操に収集されたオカルト雑誌が本棚の8割強を占めている、ムードの欠片もない部屋。 あんな部屋にいるから、自分たちの仲はいつまで経っても何の進展も見せないのだ。 だから今日も、こうして真っ当なデートに連れ出した。 にも関わらず、また「心霊スポット」。 孝太はため息をついた。
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