呪われし子

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彼女らは祠の前で向かい合い、ひざまづいている。 次に目に入ったものは、昨日、ここに来たときにはなかった祭壇。 今夜の「神事」の為、恐らくは村人らの手によって組まれたものだろう。 神官のような男が、少女の前に立つ。 男が腕に抱えているのは泣き叫ぶ小動物……いや、人間の赤ん坊。 キラリ、と刃が光った。 冷たい月の光を反射し、藪に隠れた孝太の目に入る。 鼓動が跳ねた。 目に映る2人の少女、赤ん坊、そして神官が掲げる刀。 孝太は映画を見ている気分でありながらも、生臭い現実も感じていた。    
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