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「俺の部隊に入らないか、いや入れ」
僅かな沈黙。そのあと理解する、なんだ俺をからかっているのかと。ならもっとマシな嘘を付くんだな。
「冗談なら他を当たってくれ」
俺を部隊に入れるメリットが無い。冷やかしならいらないんだよ。
「まてよバカ」
「だから俺はバカとい……」
レイはこちらに真剣な目を向けていた。どうやら本気らしい。と言うか怖い。
「なら勝負をして俺が負けたら潔く退こう。だが勝ったら俺の部隊に入って貰う」
「…………」
あれ? 俺が勝つメリットが皆無すぎる。負けた方がよくないか、負けるが勝ちだよな。
「行くぞ、リレイク!」
「えっ、リレイク」
リレイクと言う掛け声と共に俺達の周りにシールドが出来た。通称リフレクシールド。勝手に命名したが問題無いだろう。
このシールドは、内部の戦いの衝撃を外部に出さないためと、戦闘範囲設定の二つの意味がある。
「勝負だナツ!」
すると俺達の能力の情報が表示され始めた。最初に所属部隊とレベルが表される。
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【職員室前戦闘状況】
『朱き翼』《レイ=ハードレイド》
<レベルB>
VS
『無所属』《瀬口夏火》
<レベルH>
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