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前の世界で、私たち雛見沢部活メンバーは、鷹野達に殺された。運命に負けた私たち。でも、希望が無くなった訳ではない。次こそ運命を打ち破れる、そう信じていた。
でも、
運命は、
無情にも、
私たち2人の中を
引き裂いた。
鷹野達の陰謀にはまり、無情にも仲間たちを目の前で殺され、自らもその対象となった。その後、雛見沢は鷹野達によって壊滅した。今回も打ち破れ無かった運命。でも、今回は打ち破れるはず。そう信じて私はまた運命への戦いを始めた。しかし、今回は前回と違った。
梨花「鷹野が雛見沢症候群にかかった?!」
入江「はい、レベルはL3ですが、まだ危険な状況には変わりありません。」
梨花「でも、どうして?精神が不安定にならないと発病しないんでしょう?なんで鷹野が・・・」
入江「富竹さんが、」
その声は、重かった。
入江「・・・事故に遭ったんです。」
梨花「えっ・・・?」
梨花は言葉に詰まった。
入江「丁度昨日でした。少し興宮に行ってくると、富竹さんが診療所から出ていったのは。今となっては悔やんでも悔やみ切れません・・・」
梨花「じゃあ、富竹が事故に遭ったのは、その時?」
入江は頷いた。
入江「連絡が入ったのは、今朝でした。富竹さんは意識が戻らないそうです。そして、先ほど三四さんに伝えたんです。そしたら、彼女は『1人にして欲しい』と言いました。仕方なく、彼女を1人にして10分程後、彼女の所へ行ったんです。そしたら・・・」
梨花「・・・彼女が首を引っ掻いていたのね?」
入江「・・・はい。小さな声で『ジロウさん、ジロウさん』と泣きながら。薬を打ったので、症状は治まりましたが、いつL5になるか分かりません。」
梨花「・・・分かったわ。意識が戻ったら教えてちょうだい。」
そうして、梨花は入江診療所を後にした。
梨花は考えていた。
事件の黒幕である鷹野が雛見沢症候群を発症してしまったら、鷹野の祟りは起こらない。この世界では、祟りが起こらないのだろうか?
???「・・・梨花」
そんな事を考えていると、後ろから声をかけられた。振り返ると、彼女が立っていた。梨花の半身である、羽入である。
梨花「羽入?どうかしたの?」
その顔を見て梨花は感じた。嫌な予感がする、と。そして無情にも、その予感は
羽入「梨花、今日は
お別れを言いに来たのです。」
当たってしまった。
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