マイ スィート バレンタイン

19/21
184人が本棚に入れています
本棚に追加
/107ページ
  僕が感じてた一条先輩と二宮先輩の特別な絆… なんだか僕だけ茅の外な気分。 「すぐる、お前に守られなくても、オレはとっくに一人で歩けるぜ」 「カイ…」 「美咲を大切にしてやれよ。泣かせたら承知しないないからな」 「ああ…。お前も少しは真面目に生きろよ、カイ」 「オレはいつだって…ケセラセラさ」 僕が聞き取れたのはそこまでだった。 +‐+‐+‐+‐+ 「う…ん」 あれ…? あれれ… 気が付くとふかふかのベッドの上。 一条先輩が心配そうに、僕を見下ろしていた。 「美咲、大丈夫か」 「一条先輩!」 僕は慌ててベッドから起き上がる。 どうやらシャンパンを飲んでいるうちに酔いが回り、眠ってしまったようだ。 僕をベッドに運んでくれたのは… 当然一条先輩だろう。 そういえば、二宮先輩の姿がない。 「すみません、僕ってば眠っちゃって…あの、二宮先輩は?」 「あいつなら、散々飲み食いした挙げ句帰ったよ。一時間位前かな。相変わらずハタ迷惑な奴だ」 言いながら一条先輩は肩を竦めた。   
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!