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そんな芹耶を嘲笑うかの様に水の竜巻は弾け散り、中からは頭部に鋭い二本角の黒山羊の頭に人の体をし黒い翼を持った魔物が現れた。
『我が名はバフォメット。
人の子よ、我が名を土産に旅立つがいい…』
そう言うと共にどこから取り出したのか、巨大な鎌を芹耶に向かって振り下ろす。
「うっは!」
あまりのことに呆然としていた芹耶は身を捻り寸前で鎌の一撃を避けた。
魔物は自らの名をバフォメットと言った。
芹耶の知識が間違ってなければバフォメットとは上級六大悪魔の一角であるはずだ。
セレナの話では魔王などはいないと聞いていたが悪魔はいるのかと一人ごちる。
バックステップで距離を取った芹耶はパイソン改を構え魔力弾を撃ち出す。
狙いを違わずバフォメットの胸に着弾した魔力弾だったが、バフォメットは何事も無かったかのように芹耶へと歩を進めていた。
『無駄な抵抗は止めるがいい。
我にそんな生半可な魔法は効かぬ。』
後ろに大鎌を振りかぶり切っ先が芹耶を襲う。
その一撃を横っ飛びにかわした芹耶は構築式を組み上げ銃口に円環を二つ発現させる。
「生半可がダメならコレはどうよ!」
威力を高め撃ち出された光の弾はバフォメットの左手に受け止められ消滅してしまう。
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