第一章

7/71
前へ
/117ページ
次へ
大翔「神様はちゃんと見てるって事だよな!」 いよいよ俺の運気も向いてきたってことか! たとえて言うなればフィーバータイム。 今まで吸い取られていた幸運が、まとめて出ているに違いない。 ……それが普通、とか言わないで。 お願いだから。 大翔「さてと、店内の掃除も終わったし……そろそろ帰るか」 叫びながらも仕事はさぼらない。 せっかくつかんだ幸運への糸口、手放してなるものか。 ここから、俺の新しい、薔薇色の人生が始まる! 大翔「……っと……」 そんなモノローグを入れつつ、築30年風呂無し、トイレ共同、当然のごとく待つ人なんていない家賃2万5千円のボロアパートに帰ろうとしたところで…… 大翔「……ガスの元栓、ちゃんと閉めたよ…な? 生まれたてときから不幸体質のおかげで、こと、慎重さについては他の追随を許すつもりはない。 ……いや、あんまり自慢にならないけど。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加