第一章

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そんな自分の性格を熟知しているので、ガスの元栓を閉め忘れるなんて基本的なミスはしてないと思うんだけど…… いかんせん、今日は運が良すぎた。 普段よりもう少しだけ慎重になってもいいだろう。 というか、これは…… むしろ、悪い予感って言ったほうが…… そんなことを考えてしまったのが、悪かったのかも知れない。 プシュー 大翔「え"……?」 この音…… 大翔「それと……」 卵の腐ったような臭いが…… 大翔「いやいやいや、待った、俺閉めた、閉めたってば!?」 我ながらなにをいっているのやら!? と思った瞬間に…… ボーン、バーン、ズバーン 大翔「な……!?」 周囲が紅蓮に包まれた。 一瞬感じたのは全身を包む、熱さと衝撃。 想像していたよう苦しみはなかった。 ただ、一瞬がひどく引き伸ばされた感覚と…… 全身を一度に殴られたような、奇妙な圧迫感があって…… ウーウーウーウー あぁ、こりゃ、さすがに死んだかなぁ……なんて……
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